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トビタテ!留学:数伸び悩む日本人留学生、新卒一括採用が障壁?

2017/09/17

 高校、大学からの日本人留学生倍増を掲げ、文科省が展開している留学促進キャンペーン「トビタテ!留学JAPAN」。2013年のスタートから達成時期に設定した2020年まで、折り返しを過ぎたが、目標値に届くには留学者数増加の勢いがまだ足らない。伸び悩みの原因について報じたTHE PAGE(9/17)によれば、日本のグローバル化の核になる人材をつくる狙いで、中核の日本代表プログラムには、今年6月末までに支援する民間210企業や団体から116.8億円の寄付金が集まった。語学力や成績重視といった従来の国費留学とは異なる自由度が高い内容で、学生が海外体験を積むことが可能になっているが、希望者が増えない。

 今年6月に実施した調査結果によると、留学未経験の学生の54.7%が、「新年度に企業が新卒一括に採用する制度が障壁になる」と回答、留学の時期によっては帰国後の就職活動に間に合わなくなると懸念を示した。また、留学を見送る別の原因として、日本の若者の「海外赴任はしたくない」などの「内向き志向」を挙げている。ひとりでも多くの意欲ある学生が国外へ“トビタテ”るかどうか、折り返しを過ぎた留学キャンペーンの真価が問われるのはこれからだ。

 

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